お蔵だし写真・小高編（1）震災前

　コロナ禍でしばらく帰郷は無理そうだし、むかし撮った写真で、震災前の南相馬市小高区の街並みがわかるものを貼り付けます。プリントをスマホで撮影しているので画像としてはよくないのですが、わかる人には、少しでも懐かしんでいただけたらという想いです。どれも90年代の撮影です。何の変哲もない写真ですが、映っている建物のほとんどは、いまはもうないと思ってください。ちなみに左写真の左の店○○ポンプ店は現在の柳美里さんの家です。

　冬景色が多いのは、ぼくは以前、正月しか帰省していなかったからです。その頃は記録のために撮っておこうとは考えなかった。紛失した写真も多いし、残念です。写真右は、僕の家のはす向かいにあった自転車屋。ガラス越しにサンタ人形が見えますね。

　僕が通っていた教会幼稚園。この後ろに日本パプテスト教会があります。基本的にはほぼ、僕の幼稚園時代のままです。震災後、庭は荒れていましたが、いまはきれいに整地されています。右写真は「馬場」とありますが、道ばたのゴミ入れです。けっこう年期が入っているので何かの転用のように思います。「馬場」だから、馬の水飲み場だったとか。

　左写真は小高でいちばん大きかった本屋です。正月なので若い衆が獅子舞を奉納してます。右写真はどこにあったのか記憶にないのですが、自転車屋ですね。看板の字が落ちているのにそのままなので、面白がって撮ったのだと思います。

　朝早く起きて常磐線をまたぐ陸橋から朝焼けを撮りました。自慢の写真です。雪化粧の水田地帯。ここ一面を津波が覆いました。